ちょっとした油断でアイスを溶かしてしまうことがあります。
はっきり言って、溶けたアイスはただの甘い汁でウマくもなんともありません。
しかし、アイスは溶けたら凍らせても戻らないのが定説です。
溶けたら諦めてください、とメーカーの説明にもはっきり書かれています。
でも、なんとか復活させたいのが本音ですよね。
そこで今回は溶けたアイスを復活させる方法を紹介します。
完全復活とまではいきませんが、そこそこ食べられるレベルには戻せますよ。
この記事の方法は、溶けたアイスを戻すだけで腐ったアイスは復活しません。
低温保存されているアイスは通常腐敗しませんが、溶けて常温になるとすぐに腐ります。
クリーム系の乳製品は菌が増殖しやすいです。
食べかけで唾液混じりのアイスはさらに危険度アップ。
完全に溶けて常温になったアイス・食べかけの溶けたアイスは処分するほうが無難です。
まだ手付かずで、溶けたけど冷たさが残っているレベルのアイスで試してくださいね。
アイスクリームのしくみ
アイスクリームは生クリーム・牛乳・卵黄・香料(バニラなど)から作られます。
材料をよく混ぜて均一にします。
材料を凍らせながら空気を含ませてふくらませます。
アイスクリーム作りはシンプルに言うとこれだけ。
つまり溶けたアイスを復活させるには、家の冷凍庫で同じ工程をするだけです。
溶けたアイスがそのまま材料になるので、混ぜながら凍らせてればいいということになります。
アイス復活に必要なもの
★必要なもの
- フォーク
- キッチンタイマー
- 金属製のボウル
- ボウルが置ける冷凍庫のスペース
冷凍庫で急速冷凍させるには金属製ボウルが最適です。
他の入れ物だと凍るスピードが遅すぎてかったるいです。
フォークは混ぜるのに使います。
大きくて歯が多いほうが混ぜやすいです。
キッチンタイマーはスマホで代用してもOK。
何回も使うので身につけられる手軽なタイマーがいいです。
溶けたアイスの復活方法
今回は一番スタンダードなハーゲンダッツのバニラを使います。
このまま食いてえ…。
ちなみに空いたカップとフタは後で使うので軽く水洗いしておきます(腐敗防止)。
電子レンジで加熱して溶かしたバニラ。
完全に温かい液体になってしまっています。
溶けたバニラをボウルに入れます。
ここでフォークや泡立て器を使って少し混ぜておくといいです。
さらにぐるりと傾けて、液体をボウルのへりに広げておくのがポイント。
ボウルに触れている部分から凍っていくので、固まるのが早くなるんです。
そのまま冷凍庫に入れます。
ここから一定時間ごとに冷凍庫から出して混ぜるを繰り返していきます。
こまめに混ぜるほど口どけよく仕上がりますが、固まるまでの時間が長くなります。
なので15分ごとに混ぜるくらいがほどよいペース。
経験上だと
10分おき:固まりにくい・面倒くさい
20分おき:シャリシャリ感が強くなりがち
でした。
これは気温や冷凍庫の温度によっても変わるので微調整してください。
序盤はゆったりペース(15分)で混ぜて、アイスがねっとりしてきたら頻繁ペース(10分)に変えるのもありだと思います。
【15分経過】
最初の15分ではまだまだ液体です。
ここでも泡立てるようによく混ぜておきます。
まだシャバシャバで意味なさそうですが結構大事。
材料内の水分だけが凍りやすいのでなるべく散らしたほうがいいんです。
混ぜたら再び冷凍庫へ。
以降15分ごとに繰り返し。
【45分経過】
次第に周辺から凍ってきます。
今回はホカホカアイスにしているのでここまで時間がかかりましたが、実際はもう少し早くこうなると思いますよ。
凍ったアイスを崩して中央の液体に混ぜ込みます。
せっかく固まったのを溶かすようですがこれが大事です。
溶けたように見えますが少しずつアイスとして復活しています。
温くならないよう手早く混ぜて冷凍庫へ。
【1時間経過】
ボウルを横にしても動きにくくなってきます。
この段階でもせっせと混ぜましょう。
手応えはかなりアイスらしくなってきています。
【1時間15分経過】
これは混ぜた後の写真です。
こうして凍らす・混ぜ溶かすを繰り返していきます。
このあたりから10分ペースに変えてみます。
【1時間45分経過】
ここまでで合計8回混ぜました。
だいぶアイスらしくなりましたね。
まだ柔らかいですがボウルでの復活はこの辺が限界です。
これ以上やるとシャリシャリになって逆に口当たりが悪くなります。
オススメなのはこのまま食べてしまうこと。
柔らかめのアイスとして美味しくいただけます。
今回は実験なので、このアイスをさらに冷凍して硬めてみます。
柔らかアイスをカップに入れます。
フタを閉めやすいようにフォークで平らにしてやりましょう。
アイスに貼り付けるように中蓋を付けます。
空気に触れると硬くなるのでこれは必須。
中蓋がなければサランラップで代用してもいいです。
そのままフタを締めて冷凍庫に入れます。
これで1時間くらい冷やすと食べごろの硬さになります。
今回はあえて一晩置いてみました。
翌日のアイスはこんな感じ。
やっぱり表面が少し凍っています。
完全密封じゃないので仕方ないか…。
味は元のバニラと大差ないですが、口当たりは……70点。
クリーミーさ3割減、シャーベット感3割増しといったところ。
元のハーゲンダッツが美味しいですからね。
本物のなめらかな口どけには到底及びません。
でも、とりあえずアイスとして問題なく食べられるレベルにはなりました。
おまけ:スーパーカップも復活させてみた
同じ要領でスーパーカップのバニラも復活させてみました。
量多すぎ。
こんなモンをいつも食っていたのか…。
15分ごとに混ぜて2時間後(計8回)でこれ。
ボリュームは倍ですがかかる時間はそこまで変わりませんでした。
冷やし固めたのがこれ。
元がラクトアイスなのでそこまで舌触りの悪さも気にならないです。
「爽」に近い食感になります。
まとめ
- 完溶けだと1時間半~2時間くらいかかる
- 混ぜるのは面倒くさい
- 仕上がりは70点くらい
というわけで復活はさせられるものの元通りとはいきませんでした。
手間を考えるとやるべきか諦めるか微妙なラインです。
ただ、半分ほど溶けただけのアイスなら時間はもっと短くすみます。
おそらく仕上がりもかなりマシになるはず。
溶けかけアイスをなんとか食べられる形に持っていくにはオススメの方法です。
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