あんこの汁に餅を入れた和スイーツを何と呼ぶでしょう?

おしるこ?

ぜんざい?

では、おしることぜんざいの違いとは何でしょう?

 

この問い、誰に聞いても違う答えが返ってくるんですよね。

子供の頃から曖昧にしてきたこの「おしるこ・ぜんざい問題」に決着をつけるべく、両者の違いについて詳しく調査考察してみました。

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おしることぜんざいの名前由来

おしるこ

あんこの汁にお餅や団子を入れて食べるので、始めは「餡汁子餅」と呼ばれていました。

それが時と共に短縮されて、おしるこという呼び名が定着します。

おしるこの起源は江戸時代初期までさかのぼります。

そのころは今のような甘味ではなく塩味のメニューでした。

小豆の汁に砂糖はひとつまみ。

まだ砂糖が貴重な時代だったのでごくわずかしか使われませんでした。

デザートと言うよりは飯ですね。

 

ぜんざい

ぜんざいは仏教の言葉である善哉からきています。

仏様が弟子を褒めるときに使う言葉で「ぜんざい」や「よきかな」と読みます。

仏様の言葉なのでお経にもよく出てきますよ。

法事のときに注意して聞くと「あれ?いまぜんざいって言わなかった?」なんてことがあるかもしれません。

 

餅入り汁がぜんざいと名付けられたのはあの一休さんが理由と言われています。

一休さんが京都の大徳寺の住職にごちそうになったのがきっかけとか。

あまりの美味しさにテンション上がって「善哉此汁(よきかなこのしる)」と言ったことから、ぜんざいと呼ばれるようになったそうです。

しかし「よきかな」という言葉からすると、食べた時は一休さんもかなり位の高いお坊さんになっていたと想像できます。

その年齢でこの反応ならよほど味に感動したのでしょうね。

そう言えば一休さんには、和尚の水飴をパクるお話もあったような…。

甘い物好きすぎでしょう、一休。

 

出雲大社から来た説も

ぜんざいにはもう1つ、出雲大社が名前の由来とされている説もあります。

 

一般的に旧暦の10月を神無月といいますが、これは全国の神様が出雲に集合するため。

神様が集まる出雲では10月を神在月と呼びます。

で、この10月に出雲大社で行われるのが神在祭という神事です。

その神在祭でふるまわれる「神在餅(じんざいもち)」がぜんざいの起源ではないかという説です。

「じんざい」が出雲弁でなまって「ぜんざい」となり、京都方面に伝わっていったのではないかと言われています。

う~ん、こっちの説のほうが説得力がある気がします。

 

出雲市のぜんざい推しはかなりのもので、10月31日を「出雲ぜんざいの日」として日本記念日協会に登録。(1000せんと31さい?の語呂合わせ)

物産展やB-1グランプリなど積極的に出店しています。

歌も作ってかなりの熱量です。

 

 

 

おしることぜんざいの違いとは?

おしることぜんざいの違いは地域ごとにその定義が異なります。

 

 

★関東地方

おしるこ:汁気がある(粒は有り無しどちらもOK)。

ぜんざい:汁気がない粒あんのせ餅。

 

となってますが、実際は汁少なめ小豆濃い目のものをぜんざいと呼ぶこともあります。

本物のぜんざいは甘味屋さんでしか食べないというイメージです。

 

 

★関西地方

おしるこ:こし餡で汁気あり。

ぜんざい:つぶ餡で汁気あり。

 

関西と違いつぶの有無で区別します。

また、つけあわせに塩昆布が付くのも関西おしるこ(ぜんざい)の特徴です。

これとは別で、汁気がない場合には「亀山」という名前になります。

 

 

★北海道

北海道ではおしることぜんざいに大きな差はないようです。

どちらもつぶ有りで汁気もあります。

他県との違いと言えば、北海道らしく「かぼちゃしるこ・かぼちゃぜんざい」が存在するところ。

もち米が手に入りにくかった北海道では、片栗粉の団子と甘みのあるかぼちゃでおしるこを作っていました。

今でも家庭では普通に食べられていて、給食で出る学校もあるみたいですよ。

 

 

★九州

九州はほぼ関西と同じ区別の仕方です。

こし餡がおしるこでつぶ餡がぜんざい。

ただ塩昆布はつかないようですね。

地域によっては、おしるこに入っているのはお餅、ぜんざいに入っているのは白玉団子と中身の具で区別する場所もあるようです。

 

結局おしることぜんざいの違いは何なの?

ざっくりと地域ごとの特徴を挙げてみましたが、実際は地域の中でもいろいろなおしるこ・ぜんざいが混在しているようです。

地域性の違いに加えて、各家庭では親の出身地の影響や勘違いも入り混じってもはや完全なカオス状態

たぶん正解は誰にもわからないでしょう。

 

メーカーはどう決めてる?

この混迷ぶりにはメーカーも困っているようです。

それぞれ商品名に苦労しているみたい。

苦肉の策で「おしるこ(ぜんざい)」なんて付けているメーカーもありますね。

 

小豆商品で有名な井村屋

粒がないのがおしるこ。

つぶ餡入りなのがぜんざい。

と一応のスタンスを取っているようです。

缶詰小豆のレシピはぜんざいのみ掲載で、レトルトやインスタント商品を見てもおしるこは粒なしばかりですからね。

※ただし公式に違いは発表されてはいません。

 

コンビニスイーツではおしるこの名称がよく使われます。

ぜんざいが使われるのはクリームぜんざいくらいで、温かい餅入りの汁は粒があってもおしるこ呼びが多数派です。

 

ただし、全国で発売商品を分けているセブンイレブンだけはぜんざいもよく売られれます。

同時発売で関東から北はおしるこ、関西方面ではぜんざいになることが多いです。

どちらも粒あり汁あり。

角餅がおしるこ、丸餅がぜんざいで区別しているようです。

 

まとめ

おしるこ・ぜんざい問題にすぱっとファイナルアンサーを出そうと試みましたが無理でした。

まさかここまで複雑化しているとは…。

ただ「汁粉」という字面を見ると、こし餡汁の関西呼びが合っている気がするんですよね。

関東ぜんざいはあんこ餅にしか思えない…。

なので個人的には、

さらさらがおしるこ

粒あんを伸ばした汁がぜんざい

と思って生きていきます。

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